油圧バルブの流量制御弁の種類と制御について

油圧バルブの流量制御弁とは

流量制御弁は油圧回路の流量を制御することにより、圧油の速度を制御します。圧油の速度によりアクチュエーターの動作時間が決まるため、タイムチャートの要求仕様(動作時間)を満たすために必要な弁です。

流量制御弁の種類

油圧バルブにおける流量制御弁の種類は以下の二つがあります。

流量制御弁の種類 ①絞り弁

絞り弁とは流量調整弁の中でもオーソドックスで単純な構造をしたタイプの弁です(流量調整弁の仕組みと構造にて前述)。手でハンドルを回すことにより簡単に流量を調整できますが、流量を調整すると圧力や温度にも差が出てしまいます。そのため、負荷の大きさの変化が小さい場合や制御精度があまり求められない回路で使用します。

流量制御弁の種類 ②流量調整弁

流量調整弁にはダイヤルがついており、絞り弁より正確な流量調整ができます。また、圧力補償機能や温度補償機能を備えたタイプもあるため、絞り弁ではできなかった圧力の差や温度の差をなくせます。そのため負荷の大きさが変化するような場合や、より正確な制御が求められる油圧回路で使用します。

流量制御弁の制御

流量制御弁を用いた制御方法には以下の二つがあります。

メーターイン制御

油圧ポンプと油圧シリンダーの間に流量制御弁を設置し、油圧シリンダーに入る圧油の量を制御する回路をメーターイン制御といいます。この制御回路は単動シリンダーの押し工程(ロッドを出す工程)の速度制御に使用します。単動シリンダーの引き工程(ロッドを引く工程)はバネの力によって速度が決まるため、押し工程の速度のみ制御すればよいのです。そのため、メーターイン制御回路が使えます。

メーターアウト制御

油圧シリンダーと油圧タンクの間に流量制御弁を設置し、油圧シリンダーから出る圧油の量を制御する回路をメーターアウト制御といいます。複動油圧シリンダーの押し工程を利用しておもりを下げるような動作をするときは、メーターアウト制御を利用して油圧シリンダーの出側の流量を絞り、おもりがゆっくり下りるように調整できます。

また、場合によっては両工程ともメーターイン・メーターアウトで制御したい場合もあるでしょう。そのような場合は方向制御弁と流量制御弁が一体となったサーボ弁が便利です。

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油圧回路は小さい入力から大きな出力を取り出す効率の良い回路であり、その制御には圧力制御弁、方向制御弁、流量制御弁を使います。これら三つの制御弁に加えてチェック弁も重要な油圧部品です。弁の中にはスプールやポペットと呼ばれる弁体があり、実際にはこれらの弁体が流路の開閉を行っています。

株式会社シマワでは、油圧バルブ部品の調達をお手伝いします。お見積りや技術的な相談がありましたら、ホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。